16年度第2回松山市議会質問録

・山鳥坂ダム建設のため中予広域水道企業団がこれまでに納付した20億9,263万6,00円のダム建設負担金の還付
・地域におけるまちづくり推進事業
・職員の意識改革と能力開発

以上について質問いたしました。


〔横山博幸議員登壇〕
○横山博幸議員
 新風会の一員として一般質問をさせていただきます。初めに、ある書物によりますと、公共組織、いわゆる役所の革新とは、むだ、不正行為、権力の乱用をなくすこと、あるいは予算を節約するために場当たり的な対策を立てることではなく、効率性を確保するための方法をたゆまなく追求する組織を生み出すことであり、これは言いかえれば庭の雑草を取り除くのではなく、庭に雑草が生えないようにすることにほかならないとのことでありますが、御承知のとおり、公共組織の経営は、まさに今三位一体改革に始まり、財政的に見ても多難を極めております。

〔副議長退席、議長着席〕

 しかしながら、中村市長は、議会開会目の所信明で、むしろこの厳しい時代をチャンス、好機とらえ、前を向いてr坂の上の雲」の精神で一歩一歩着実に前進をさせていくと述べておられま。その決意並び意欲に私も感化されたところであり、市民を代表する一議員として責任ある役割果たさなければとの思いに駆られております。

 そこで、私の質問は、松山市における当面する要課題の中から、水づくり、まちづくり、人づりの3項目をとらえ、関連する質問をさせていだきます。

 まず初めに、水づくりに関する質問では、山鳥ダム建設事業に伴い、中予広域水道企業団がここまでに納付した20億9,263万6;000円のダム建設担金の還付、いわゆる返金について2点お尋ねたしますが、水といえば、日本は世界有数の多地帯でありますが、人口1人当たりの降水量は意外に少なく、世界平均の4分の1しかありませ。総務省顧間の月尾嘉男東京大学教授によりまと、目本人1人当たりの降水量は、何とアメリの5分の1、サウジアラビアの4分の1と言いすから驚きます。また、本市の進めている節水いう面から見てみますと、仮に1秒に1滴蛇口ら水が漏れると、1目で35リットル分になるといます。これはそれだけで世界の渇水地域の人近くの飢えた子どもたちの命を救うことがでるとのことであります。先般来目された国連のアナン事務総長も、水なくして未来なし、我々一人一人がまずは水一滴を大切にすることと言っておられます。このように、水は命のもとであり、重な資源であることを再認識しながら本題に入ます。松山市では、このほど水資源対策の方向を示す長期的水需給計画の基本計画をまとめ、15年度の最大人口時において、2002年級の渇水対応するためには目量4万8,000立方メートル新規水源が必要と試算し、新年度から2カ年で海水淡水化や他用途からの転用など多様な選択肢一視野に入れ、具体的に新水源を選定することとたしました。これは平成12年9月に国が財政状逼迫や国民のダム建設反対などの世論によって、山鳥坂ダムを含む136事業の公共事業の見直を公表したことを受け、山鳥坂ダム建設事業にいては平成13年11月16目、国土交通省四国地方局事業評価監視委員会が開催され、その結果予分水を除外した上での山鳥坂ダム建設の事業継続は妥当との審議結果が出され、事実上山鳥坂ダムからの中予分水が絶たれた後の成果でもあります。この審議結果を経て、その後国土交通省は、河川法に基づき肱川水系の河川整備計画の策定に向け作業を進めました。それゆえ、企業団へのダム負担金は平成13年度第4・四半期以降分から請求されておりません。また、肱川の治水、利水計画などの見直し案の概要は、基本的には肱川の治水、河川環境を優先し、余力があれば中予分水をするというものであり、上水道への当初計画分水量毎秒1.5立方メートルに対し、余力水量は減量された1.35立方メートルでありました。また、ダム建設費用負担金は、当初の約218億円に対し、増額された約240億円となっておりました。つまり見直し案は、あくまで私の判断するところでありますが、中予分水については、治水、環境を優先した後の余力での対応であり、水量を確約されたものでないことに不安を感じること、さらに計画時での費用負担の増額は建設着手後の限りない費用負担へのさらなる不安を増長させるものであり、まさに山鳥坂ダムの当初計画がベスト、最良であったと改めて認識するものであります。したがいまして、見直し案に対する懸案事項を表明され、懸案事項が払拭されない限りは事業の変更に同意しないとしたこと、また監視委員会において分水計画が除外されたことに対しても中予広域企業団が除外を真撃に受けとめ、その後の対応をされていることは評価に値するところであります。

 さて、質問の第1点は、こうした経緯を経て、中予広域水道企業団は既に再三にわたり国土交通省と協議を行い、特に平成14年9月には、国土交通省に対し文書でダム建設負担金全額の約21億円の返還を求めており、その時点では国から明確な回答は得られていないとの報告でしたが、現時点での中予広域水道企業団の本件に関する認識と現状の課題について御説明をお願いいたします。質問の第2点目は、先月の2月25目、公布、施行されました特定多目的ダム法施行令及び河川法施行令の一部を改正する政令によりますと、多目的ダムの建設などにかかわる事業の縮小または廃止をする場合の利水者の費用負担の算出方法が従前に比べて明確に定められ、既に納付した負担金の還付については、利水者みずからの撤退の場合は撤退した利水者が当初から事業に参画しなかったと仮定した場合に支出する必要がなかった額、いわゆる不用支出箏を除いた脇が返遺され、これに対しそれ以外の場合は全領を変換されるとされましたが、中予広域水道企業団の政令施行後の見解と今後の返還への具体的対応をお示しください。なお、改正政令の条文を見てみますと、利水者がダム使用権の設定申請を取り下げた場合は、利水者みずからが撤退したとみなされ、全額の返還が行われなくなるおそれがありましたが、中予広域水道企業団において慎重に対応され、この政令改正により還付金の取り扱いが法的に明確になるまでダム使用権設定申請の取り下げを行わなかったこともあわせて高く評価しております。

 次に、まちづくりに関して、地域におけるまちづくり推進事業についてお尋ねいたします。これからの地域杜会活性化には、高齢者、教育、雇用、中心市街地空洞化、環境の5つの課題があると言われております。この5つの課題は、今後行政予算の縮小によります問題解決が困難になりそうです。これまで地域杜会の課題は、第1に、行政により問題解決が図られてきました。しかしながら、それらは概して画一的で住民の協力が得られなかつた場合が多いので、その効力は夫変薄くなってきておりました。これらのことを反省し、今後我々杜会に求められてきているのは、かつての行政中心、量的拡大、多額費用ばらまきの地域活性化策から、現在松山市において市長の指導のもと進められている市民参加による地域コミュニティーが中心となった多様な二」ズに対応しながらも、かつ少ない費用での活性化への枠組みへの変更ではないでしょうか。このことは、このほど市内で実施をされつつあり、先ほど一橋議員の質疑の中にもありましたが、錦町から三番町8丁目までの約2.3キロという市街地におきましては、恐らく目本一であると言われている桜並木通りの形成であります。これは本市のまつやまマイロードふれあい制度、いわゆる市民が道路の里親に登録して、白分たちで市道の清掃や管理をする制度でありますが、これを活用し、地域住民はもとより三番町通りに面する企業にも参加をお願いし、目々の樹木の管理を行いながら、町内会と企業が一体となる市民参加型の地域コミュニティー形成のモデル例だと思います。ちなみに、桜という樹木選定につきましては、一部市民から異論もありましたが、地元町内会の強い要望でもあり、千舟町通りでも既に同じ桜の約5年間の樹木管理実績もあることも判断材料にし地域コミニティー形成を前提条件に決定した担当部の英断は、今後時を経て評価されることと確信いたします。こうした時代背景、実例を踏まえ、松山市では第5次松山市総合計画において、21紀初頭にふさわしい都市像を「憧れ誇り目一のまち松山」と位置づけ、核たるものを知恵と工夫と市民参加と定め、生活環境や都市基盤など6つのテーマによる目本一のまちづくりに取組み、市民とともに松山らしさを生かした独自のあるナンバーワンのまちづくりを目指しております。つまり市民が主体的にまちづくりにかかっていくことが成功への大きなかぎを握るものあり、地域杜会における目々の暮らしの向上をと民がともに目指すこともまたまちづくりの大きな目標の一つであると考えていいのではないでょうか。さて、今般の組織改正により、市民部に市民参画まちづくり課を新設し、NPO支援、女共同参画杜会の推進、安全で安心なまちづくりなどの事業を集約されるとともに、新たな取り組みとして、地域住民が主体となったまちづくりを推進するということでありますが、この姿勢はまさに可能な限り市民に行政参加への機会をつくり、市民との共同事業という市長の強い意思を感じるところでもございます。以下、3点の質問をいたします。第1点は、地域におけるまちづくりとはどのような視点で何を目的として推進される事業であるか。第2点は、本事業を推進していく必要性についてお聞かせください。第3点目に本事業の遂行にはさまざまな困難も伴うことが予測されますが、具体的にはどのような方法により推進されるのか、お聞かせください。

 最後の人づくりに関しての質問に入ります。民間企業では、経営をしていく上におきまして、4つの必要な資源があると言われております。それは、人、物、金、情報であり、この4つの経営資源のうち唯一成長する資源と言われているのが人であります。人は勉強し、知識を身につけ、さらに実践を積み上げることにより自分の価値をどんどん高めていくことができます。また、企業の目的と使命の定義において、出発点は1つしないかと言われております。それは顧客であり、顧客によって事業が定義されます。顧客を満足させることこそ企業の使命であり、目的であります。さて、松山市行政にとりましての顧客とはだれでしょうか。この視点に立って、職員の意識改革と能力開発について2点お尋ねいたします。市長は、任以来3つの柱から成るビジョンを公約として揚げられ、その一つに、21世紀型行政の構築を掲ておられます。地方分権時代にふさわしい職員意識改革を図るための取り組みとして、体系的な研修制度の確立はもとより、管理職の昇任試験度の導入、さらに職員操用試験における試験結の事後公表制度や民間人による試験官の登用、たチャレンジ精神を引き出すための業績評価制の施行など、矢継ぎ早に公約を実行され、職員意欲アヅプ、レベルアップに向けて御努力されいることは十分認識しているところでありま。しかしながら、こうした全庁挙げての取り組にもかかわらず、わくわくメールヘの職員に対する市民からの苦情、職員の窓口対応への批判、さらに杜会人としての基本的なマナーの一つであるあいさつの不励行、あいさつをしない、あるいはあいさっができないなど、市民からの批判や苦が絶えないのもまた事実であります。市長は、任早々、市民の利便性の向上と職員の意識改革を図る目的で、市民との接点である本庁1階の窓口にワンストップサ一ビスを導入し、また各支所や道後温泉への徹底した接遇研修を実施されるなど、職員の資質向上に向けて努力され、市民からも高い評価を受けていることも周知の事実であります。そこで、質問の第1点目ですが、一部の心ない職員の行動によって、こうした努力が無に帰さないためにも、市民に対する職員の接遇、応対カなど、職員の資質向上、意識の改革が必要だと考えますが、今後どのように取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。また、意識改革と同様に、必要不可欠なものとして職員の能力開発があります。地方分権時代における自治体の職員は、これまで以上に幅広い視野と多様な能力、すぐれた経営感覚なども身につける必要があると思います。都市間競争の中にあって、自治体職員の能力、力量の差がそのまま都市の将来にわたる発展を決定づけると言っても過言ではありません。まさに行政は人なり、まちづくりは人づくりであると思うのであります。そこで、第2点目の質問は、地方分権の進展に対応すべく、今後どのように職員の能力開発に取り組んでいかれるのか、お考えをお聞かせください。
以上で、質問を終わります。明快な御答弁をお願い申し上げます。


○丹生谷道孝議長
 これより、答弁を求めます。中村市長。

〔中村時広市長登壇〕
○中村時広市長
 横山議員に、私の方からは職員の意識改革と能カ開発への取り組みについてお答えをさせていただきます。

 地方分権が進展していく中で、市長就任時に市政推進の柱として21世紀型行政の構築を掲げ、そのためには職員の意識改革が重要との認識から、これまでの人材育成基本方針を見直しまして、職員のさらなる意識改革、意欲アヅプ、能カアップを図るために目標を明確に設定し、計画的に進行管理をしながら人材の育成に努めてきたところでございます。今目まで種々の研修を実施するとともに、執行リーダー制度の導入、庁内公募制、昇任試験制度、目標管理制度の導入等、各種施策を展開してまいりました。これまでのさまざまな取り組みにつきましては、順次検証を行い、改善すべきは改善していくこととしているところでございます。

 そこで、職員の意識改革についてでありますが、私は、特に市民の皆さんに対し、職員が顧客意識を持って親切丁寧な接遇を行うことが円滑な市政を進める上で基本的なことであると認識をしております。こうした考えのもと、市民の皆さんに対する職員の接遇や応対力の向上については、特に配意をし、議員御指摘のとおり、職場に特化した接遇研修を行うなどさまざまな取り組みを実施してきたところでございます。平成16年度においては、これまでの研修に加えまして、中央図書館や青少年センター等においても接遇研修を実施するとともに、新たに所属長を対象に、管理監督者接遇研修を実施し、管理監督者における資質の向上と部下指導の徹底を図り、職員一人一人が心の通い合った接遇を身につけ、各職場での市民サービスの向上に努めてまいりたいと思います。また、職員の前向きなエネルギーをどう引き出すかということが大変重要な課題でありまして、そのために能力を評価する、あるいは仕事に対する取り組み姿勢を評価する、こうしたことを制度的に担保するために試験制度等も導入してきたわけでありますけども、もう一つ今検討させていただいており'ますのが、公約にもあるんですけれども、役所の世界というのは減点主義でございます。全国的な傾向ですね。その中から生まれるのは、やはり現状維持という結論だと思うんですけども、やはり前向きな姿勢を評価するために、挑戦加点主義といいましょうか、加点の仕組みというものを今検討をさせていただいているところでございまして、ぜひこうしたものも具現化レていきたいというふうに思っております。それから、御指摘のありました不祥事の問題でありますけれども、基本的な姿勢は3つでございます。隠さずに公表するということが第1でありまして、2つ目には、厳しい対応をするということでございます。そして、3つ目は、その起こり得る原因を調査し、速やかに対応策を導入すると、この3点をこれからも基本姿勢に臨んでいくことがある意味では抑止力、緊張感へとつながっていくものと信じております。

 次に、職員の能力開発についてでありますが、地方自治体の自主性、自立性が求められる今日、社会情勢の変化や市民二一ズを的確にとらえ、課題を把握し、創造的かつ斬新な発想力を持って行動できる職員の養成が求められております。そこで、基礎的な業務遂行能力はもちろんのこと、政策形成能力、交渉調整能力、高度な行政管理能力等、職員に必要とされる資質の向上を目指し、幅広い視野の拡大、高度で専門的な知識、能力の習得を図るため、各中央省庁、愛媛県、そしてまた姉妹都市であるサクラメント市、フライブルク市への派遣研修及び自治大学校など外部研修機関への短期派遣による研修を行うなど、鋭意取り組んでいるところでございます。今後におきましても、職員の能カアップ、意欲アップを図るための制度改革や自発的な能力開発に向けた研修の充実により一層努めてまいりたいと考えております。その他の質問につきましては、関係理事者の方からお答えさせていただきますので、よろしくお願いいたします。


○丹生谷道孝議長 藤原水資源担当部長。
〔藤原俊彦水資源担当部長登壇〕
○藤原俊彦水資源担当部長
 横山議員に、中予広域水道企業団が納付した山鳥坂ダム建設負担金の還付についてお答えいたします。まず、現時点における企業団の認識と課題についてであります。平成13年に中予分水が国の方針で除外されたことにより、現在企業団は早期の清算に向けて作業を行っております。そうした中で、ダム建設費負担金の還付は最優先の課題であると認識しておりますので、これまでも国に照会等を行ってまいりましたが、現時点におきましては国からは明確な回答をいただいておりません。また、これ以外にも企業団の経営認可の取り扱いが大きな問題であります。これには広域的水道整備計画の見直しが必要でありますので、現在構成団体がそれぞれの見通しを示し、国や県の指導をいただきながら進めているところであります。

 次に、政令施行後の見解と今後の返還への具体的対応についてでありますが、これまで還付される金額の算定方法につきましては、法令上明確な定めがございませんでしたが、このたびの政令改正により明文の規定が定められることとなり、随時情報収集に努めてまいりましたが、国からは、政令改正の前後において、その取り扱いに差を生じるものではないとの説明を受けております。今後の具体的な対応といたしましては、肱川水系の河川整備計画の策定作業に伴い、山鳥坂ダム基本計画の見直しが行われると承知しており、ダム建設費負担金の還付に関しまして、ようやく国と具体的な話し合いができる時期に室りましたので、国の方針で除外されたという経緯を踏まえて協議を行ってまいりたいと考えております。なお、他の構成団体とも連携を図りながら、今後とも適切に対応してまいります。以上で、答弁を終わります。


○丹生谷道孝議長嶋田支所担当部長。
〔嶋田幸成支所担当部長登壇〕
○嶋田幸成支所担当部長
 横山議員に、地域におけるまちづくり推進事業についてお答えをいたします。まず、お尋ねの本事業の視点と推進目的についてでございますが、地域における住民サービスを担うのは行政のみではないという視点を持ち、行政が住民との協働によりまちづくりを推進していくという観点から、行政と地域の自治組織との間で総合的な連絡調整関係を構築し、豊かな地域杜会を形成してまいろうとするものであります。このため、まず目指すべき自治組織や行政との協働のあり方を住民にわかりやすくお示しすることに上り、地域と行政のよりよい協力関係を構築してまいりたいと考えております。次に、本事業を推進していく必要性についてでありますが、本市では、まちづくりの推進姿勢として、「みんなでつくろうみんなの松山」を合い言葉に取り組んでおりまして、そのためには各種施策に市民参加を取り入れることが不可欠であることから、市民参加の基礎となる枠組みとして、このような行政と自治組織との総合的な協力関係が必要になるものと考えております。

 最後に、本事業の具体的推進方法にっいてでありますが、行政と白治組織の間の協力関係の構築等について、学識経験者、地域住民代表者、各種市民団体の代表者、公募市民等の方々との協議の場を設け、合意形成を図りながら地域におけるまちづくりの方向性を研究してまいりますとともに、官民の十分な信頼関係を構築しながら推進してまいる所存でございます。
以上で、答弁を終わります。

愛媛を変える! よこやま博幸 | コメント (0)

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